ドイツ国立が工学研究所(PTB)とコロラドボルダー大学共同研究所(JILA)は、世界で最も小さな10mHz(0.01Hz)規模の新たなレーザーを開発したと発表した。
PTB所属トーマスレゲエでは「レーザーの線幅が小さいほど光クロックで原子の周波数をより正確に測定することができる。 この新しいレーザーで私たちは、時計の品質を大幅に向上させることができる」と述べた。
今回発明された、世界で最も鋭いレーザーは、米国標準技術研究所とコロラドボルダー大学の共同研究であるJILAの研究者とPTBと研究者が約10年の間に共同プロジェクトを通じて開発した。
レーザーの精度は、光学原子時計、精密分光、電波天文学のような様々な応用分野に有用であり、おそらくアインシュタインの相対性理論を試験するためにも使用することができる。
レーザー光は、一つの固定された波長または周波数だけ持つ。 ところが実際にはほとんどのレーザーのスペクトルタイプは幅が数kHzから数MHzに達し、高精度が要求される数多くの実験には適していない。
したがって研究者は、今回の研究では、周波数の安定性がより優れて線幅が狭いレーザーを開発するために力を注いだ。
研究者は、新しいレーザーが狭い線幅を持ったし、新しいレーザーから放出されたレーザ光の周波数が、以前に達成されたものよりも正確であることを測定により発見した。
新しいレーザーは、光原子時計の品質を向上させ、極低温原子の新しい高精度の測定を実行するためにコロラド州ボールダーにあるJILAおよびドイツのPTBで現在使用中である。
PTBでは、レーザーの超安定光は、すでに光学導波管を介して分配されており、ブラウンシュヴァイクの光クロックに使用されている。